「駐妻生活が始まるけど、海外での子育てが不安。気をつけることはあるの?」
「海外赴任は子供にかわいそうかな……子供にとってプラスになることは何だろう」
パートナーの海外転勤でまさかの駐妻デビューすることになったみなさま。
お子さんがいらっしゃる場合、海外での子育ては本当に不安ですよね……。
私は駐妻になる前はワーママだったので、日中は保育園に頼りっぱなし。
言葉も通じない新天地で、子供と向き合えるか本当に不安でした。
そこで今回は、シンガポールで3年半駐妻生活を送った私が感じた「駐在妻の子育て事情」についてお伝えします。
- 海外生活の子育てで大変だったこと
- 子供が海外生活で身につく3つの力
- 海外生活を通して子供の成長を感じたこと
これから海外で子育ての予定がある人、駐妻になったばかりで育児に不安がある人はぜひ参考にしてくださいね。
海外生活の子育てで大変だったこと
駐妻になって海外で子供を育てることは、目に見えない緊張の連続です。
地域によって環境はさまざまですが、ここではシンガポール駐在を通して私が大変だと感じたことをお伝えします。
治安状況がちがう
子どもと一緒に海外で生活するにあたって心配なことと言えば、防犯面が挙げられます。
シンガポールは国土も狭く治安もそこまで悪くはないですが、まれに物騒な事件も起きます。
ですので、人がにぎわう場所へ出かけるときも、ずっと子供に目を光らせていました。
神経をとがらせていたので、家に帰るとどっと疲れが出ていましたね。
また、日本の小学生のように「ちょっと公園に遊びに行ってくる~!」といって自転車で出かける…なんてことは滅多にありません。
同じコンドミニアム内であれば子ども同士で行き来できますが、移動がある場合は親も一緒に行くことが多かったです。
日本とちがいシンガポールを含む諸外国では、12歳前後の子供を1人で留守番をさせることは法律違反に課せられる場合があります。
共働きの家庭では、住み込みのメイドさんを雇っている方が多かったです。
ところ変われば環境も大きく変わります。
小学生までは、出かけるときのルール(パパママのそばを離れない、トイレは一緒に行くなど)を決めておきましょう。
ワンオペ育児・プチ単身赴任になり得る
せっかく家族一緒に赴任したのに、日本と変わらずワンオペ育児やプチ単身赴任になり得ることも頭に入れておかなくてはいけません。
企業によって仕事も異なるので一概には言えませんが、海外での仕事はより一層ハードになります。
私のパートナーの場合は出張が多く、1か月のうち半分は家を空けていました。
その間は、何があっても1人で対応しなければなりません。
不在中に住居トラブルが発生した時は、どうすれば良いかわからずに途方にくれました。
さらに、お子さん達の体調不良やケガなど、心配事もつきませんね。
慣れない生活環境の中で言葉も通じないワンオペ育児は、想像以上に大変です。
そんな時に頼れるママ友をひとりでも作っておくと、いざという時に力になってくれることもあります。
ワンオペ育児になりそうなときは、何かあった時でも対応できるように準備をしておくと安心できますよ。
ワンオペ中に私が高熱で動けなくなったときは、1晩だけお友達の家に子どもを泊まらせてもらいました。
頼れる人が近くにいることが、本当にありがたかったです。
ケガや病気の対応
どこに住んでいても健康に越したことはないですが、子供はいつ何をしでかすか分かりません(汗)。
急な発熱やケガをしたときの対応も、慣れない海外生活では苦労をします。
私は日本人の先生がいる病院をかかりつけにしていましたが、タクシーで30分の距離だったので行くにも一苦労。
日本にいたときは歩いて5分だったので、余計に遠く感じました。
また、わが家では救急車を呼ぶことはありませんでしたが、友だちの中ではケガやけいれんで救急搬送された子も。
いざという時のために、症状を伝える簡単な英会話は覚えておくと、いざという時に役立ちますよ。
私の場合は、ケガや病気をしたときの単語やフレーズを壁に貼っておきました。
現地の救急番号もチェックしておきましょう!
友だちとのかかわり
日本でもお友達同士のトラブルはつきものですが、海外でもそれは同じです。
トラブルの相手が外国人の場合は、育児に対する考えや習慣もちがいます。
モヤっとすることがあるかもしれませんが、自分の落としどころを見つけて、解決していくほかなりません。
わが家もそうでしたが、あとから思い返すと笑い話になることもあります。
子供たちは想像以上に自分で解決できるので、まずは一歩引いて見守ってあげましょう。
ここまで読んで「海外では育児するのは大変そう……」と不安に思われた方も多いのではないでしょうか?
しかし現地での生活習慣に少しふれるだけでも、人生において大きな経験となるのも事実です。
次は私が思う「子供が海外生活を通して身についた力」をご紹介します。
子供が海外生活で身につく力
大変なことも多い海外での子育てですが、子供にとっては「一生に一度の経験」をさせてあげられるチャンスです。
貴重な海外生活の経験を通して身につく力は、どのようなものがあるのでしょうか?
ここでは3つの力をお伝えします。
語学力
海外生活をする中で必ず身につくのは、語学の習得です。
私は現地の日本人学校に通わせていましたが、毎日レベル別で英語の授業があり、体育や音楽も英語で学ぶ日もありました。
たとえ単語が書けなくても、リスニング力や発音はしっかり身についていると感じています。
劇的に話せるようにはなっていませんが、日本に帰国してからも英語に対しての苦手意識はないので、授業も楽しく受けているようです。
楽しく他言語にふれることができれば、将来本格的に語学を勉強する時もハードルが低くなりますよ。
日常生活で外国語にふれる環境があるなんて、とても貴重な経験です。
海外生活をポジティブに考えて、たくさんの言葉を覚えてみましょう!
また駐在中は、学習進度に合わせて勉強できるよう、タブレット型通信教育の「スマイルゼミ」を取り入れていました。
英語はもちろん他の教科もまとめて学習できるので、帰国後の現在もとてもお世話になっています。
海外から受講する時の注意点やおすすめポイントは、こちらの記事に書いてあるので、あわせてお読みくださいね。
異文化を理解する力
海外生活を経験すると、異文化を理解する力も自然と身につきます。
シンガポールは娯楽が少ないので、まとまった休みに旅行に行く方がとても多く、色々な国のお土産話を聞くことができます。
日本で国内旅行するよりも、お得に旅行できるのがシンガポールの魅力の1つです。
わが家も何度か旅行に行きましたが、一歩外を出れば隣国であっても衛生面や安全面など大きく異なります。
旅先でも観光地以外の場所で現地の生活にふれることで、そのちがいを肌で感じることができました。
子供のうちから「今の環境が当たり前ではない」「文化によって色々な考え方や習慣がある」ことを体験できるのは、将来大きな心の財産になりますよ。
例えば、トイレ環境も国によって全くちがいます。
やはり日本が1番快適でした!
また、シンガポールは多民族社会なので、宗教ごとに祝日があります。
日本人学校でも各祝日にちなんだイベントがあり、伝統衣装を着たり踊りをおどったりして楽しい時間を過ごしていました。
家族で宗教ごとのお祭りを見に行くだけでも勉強になりますし、自分の視野や経験をさらに広げることができますよ。
海外生活を通して得られる経験はまたとないので、ぜひアクティブに活動してみましょう。
お子さんの見えない力が引き出されるかもしれません!
多様性を受け入れる力
シンガポールは「東京23区」ほどの国土なのですが、多民族社会ゆえに街を歩く人の服装も肌の色もそれぞれちがいます。
ショッピングに行っても電車に乗っても、すれちがうのはルーツの異なる人たちばかり。
最初は初めてみる外国人に圧倒されていましたが、同じ国の下で生活することによって、多様性も受け入れられるようになりました。
伝統的な衣装を見てはキレイだね~と言い合ったり、国ごとのローカルご飯を食べては口に合ったり合わなかったり。
こんな会話ができるのも、駐在生活ならではです。
五感を通して記憶に残る体験をさせてあげることで、将来的なグローバルな視点も身につけることができますよ。
これは親の願いなので、本人はどこまで身についているか……将来に期待します(汗)。
では、海外生活を通して子供の中ではどのような変化があったのでしょうか?
ここでは私の子供(小学生女子、一人っ子)を例にお伝えします。
海外生活を通して子供の成長を感じたこと
娘は年長の8月~小学校3年生の2学期末まで海外生活を経験しました。
卒園式まで日本にとどまりたかったのですが、早く現地の生活に慣れた方が良いと判断し退園しました。
わが家は帰国後を考えて、日系の幼稚園~日本人小学校に通わせました。
ですが、外国語の授業は毎日あったので、英語に対する苦手意識は無くなったようです。
また、シンガポール独特の多民族社会の中で生活をするので、どんな人とも壁を作らずにコミュニケーションが取れるようになったと感じています。
言葉が通じなくても、いつの間にか近くにいた子と遊んでいるので、子供の順応力は見習いたいところです。
その時その場所を楽しむ力や、広い世界の一部を見れたことで異文化を受け入れる力が少しでも身についていると親としてはうれしいですね。
これから先の人生において、海外で生活をしたということは大きな財産になります。
思っている以上に子供はタフなので、どんな環境でも大人の想像を超える楽しみ方を見つけることができますよ!
海外赴任は子供にとってかわいそうか感じるのは、人それぞれです。
ですが、かけがえのない経験ができるのは確かですし、異文化を通して視野も広がります。
私も当時は悩みましたが、いまでは海外赴任に同行して良かったと思っています。
親子で冒険に出たつもりで海外生活を楽しもう!
今回は駐在妻の子育て事情についてお伝えしました。
・治安状況がちがう
・ワンオペ育児/プチ単身赴任になり得る
・ケガや病気の対応
・友だちとのかかわり
・語学力
・異文化を理解する力
・多様性を受け入れる力
お子さんの性格や駐在先の生活環境によって、過ごしかたはさまざまです。
それでも、子供なりに工夫して現地での生活を楽しもうとすることは同じだと思います。
慣れない環境での育児は本当に大変です。
まずは自分が楽しむ気持ちを忘れずに過ごせば、きっとお子さんも笑顔いっぱいになりますよ!
海外生活での気持ちの変化については、こちらの記事を参考にしてください。
最初はネガティブな気持ちが大きかった海外での子育てですが、ふり返ると家族みんなで一回り成長できた大きな機会だったと感じます。
長くはない駐在生活であれば、お子さんと一緒に思い切り楽しんでみてはいかがでしょうか?
あなたの駐在生活を応援しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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