駐妻のメンタル不調|「うつ」になる原因と乗り越えるための対処法

駐在妻 うつ
この記事を読むとわかること
  • 駐妻が「うつ」になりやすい原因
  • 駐妻が「うつ」になりかけた時の対処法

突然ですが、駐妻と聞くとパッと思い浮かぶイメージは何がありますか?

私は「キラキラまぶしい、自分とは縁のない世界」だと思っていました。

実際に「駐妻になれて良いな~、セレブデビューだね!」と言われることもあったので、同じようなイメージを持つ人が多いと思います。

私自身フルタイムワーママから駐妻へ転身したので、最初は舞い上がっていたのも事実ですが、現実はそう甘くありません。

さーや

私は慣れない生活環境にメンタルがやられて、半分うつ状態になってしまいました。

そこで今回は、元駐妻の私が当時感じた、駐妻生活でのメンタル不調の原因と改善策についてお伝えします。

いまの駐妻生活に孤独を感じている人これから駐妻になる予定で不安を感じている人は、1つの参考にしてください。

パッと見てわかる目次

駐妻が「うつ」になりやすい原因

うつになりやすい原因

駐妻生活が始まると、日本では考えられないハプニングの連続です。

ここでは私が思う「うつになりやすい原因」を5つお伝えします。

日常生活のストレス

日本では“当たり前”のことが、海外では“当たり前ではない”。

頭では分かっていても、実際に目の当たりにするとショックも大きいです。

そして多くの駐妻が悩む言葉の壁。

言葉が通じない・相手の話が理解できないことは、自分に対しても相手に対してもイラっとしてしまいます。

また、子供もいたので予期せぬトラブルに巻き込まれないよう、外出する時も常に緊張感を持っていました。

想像していた生活とちがうほど「こんなはずじゃなかったと」と今の状況にショックを受けて落ち込んでしまうのです。

さーや

電車やバスに乗るときも、降りまちがえないように必死にアナウンスを聞いたり、切手を1枚買うにも入念に調べたり…。

何でこんな簡単なこともできないのか、自分が情けなくなって自己否定に走ることもありました。

生活環境のストレス

私が駐在したシンガポールは赤道直下の国なので、四季の変化がなく一年中夏の気候です。

四季折々の植物や食べ物を楽しむこともできないので、毎日同じ景色を見ては、日本が恋しくなることもありました。

さーや

思い出をふり返る時も、いつも夏服の格好なので撮影時期が分からなくなることも(汗)。

また、シンガポールの住居は網戸がないので、窓を開ければ虫も入り放題。

建物の構造上、すきまが多い住居に慣れるのも時間がかかりました。

日本の生活環境と比べては不便に感じることが多く、思い通りにならないとストレスもたまります。

さらにパートナーの仕事が忙しくなりワンオペ育児になったとしても、頼りにできる人がいなければ、孤独感が増すばかりです。

さーや

これまで当たり前だった習慣や環境がガラリと変わると、心身ともにストレスを感じやすくなりました。

日本に帰れないストレス

日本へ気軽に帰れないことも、駐妻にとっては一大事です。

また、身内に何かあった時にすぐに駆け付けられないことも、覚悟しなければなりません。

どうしても参加したい友人の結婚式や同窓会があっても、スケジュールが合わずに欠席ばかりしていました。

駐在当初はホームシックに近い状態だったので、日本へテレビ電話をするたびに余計に帰りたくなる精神状態でした。

さーや

友人たちのグループLINEの楽しそうな会話を見ては、既読スルーしていましたね……。

気軽に帰れないストレスから心がすさんでくると、子供やパートナーがいても疎外感を感じるまで気落ちしていました。

仕事ができないストレス

私の場合は働けないことに対しても、ストレスを感じることがありました。

駐在する国や会社によってちがいますが、駐妻になるとビザの関係で働くことがむずかしくなります。

そうなると、パートナーの収入だけで生活しなければなりません。

さーや

ワーママだった時は、自分で稼いだお金はやりくりしながらも自由に使えていました。

しかし駐妻なると仕事をしていないことに負い目を感じてしまい、生活費をもらうことに対して申し訳ない気持ちになってしまったのです。

また駐妻になると、日中は多くの時間を持て余すので、忙しく働いていたときと比べては虚しさを感じることもあります。

慣れない生活環境のなかで、家事や子育てするだけでもすごいことは分かっています。

しかし、自分の存在意義が分からなくなると、漠然とした不安の中で生活することになるのです。

このように、人によってうつに陥る原因はさまざまですが、海外での生活は相当な心の負担がかかります。

では、いろいろなストレスが重なると、どのような症状になってしまうのでしょうか。

次に私がシンガポール駐在中に経験したうつに近い症状をお伝えしますね。

駐妻が「うつ」になるとどうなる?

窓に手を当てる女性

最初は未知の世界を楽しむことで頭がいっぱいですが、しばらくすると現実的な問題に直面します。

さーや

海外旅行と現地で生活するのはまったくちがうことを、肌で感じました。

私が経験した「うつ」に近い症状

私がうつに近い状態になった最大の要因は「虫」になります。

どこからともなく出てくるアリや謎の虫に悩まされ、夜も寝付けなくなるほどでした。

さーや

私は最終手段として、窓をテープで目張りするまで追いつめられていました。

今振り返っても精神状態がおかしくなっていましたね。

パートナーいわく、寝不足せいか私の目は窪んでいて、生気を感じられなかったそうです。

子供の前では気丈にふるまっていましたが、学校へ送り出してからお迎えの時間までは、ずっとベッドに横たわる日々が続きました。

外に一歩出ても、ちょっとしたことが思うようにできないので、ストレスはたまるばかり。

普段は人前で泣くこともないのですが、パートナーの前で大泣きし会社を早退させたこともありました(汗)。

さーや

すべてを受け入れ気持ちが楽になるまで、長い時間がかかりましたね。

私の場合、日本に住んでいた時よりもずっと身近に感じたメンタル不調。

しかし、そんな不安定な状態も、帰国するまでずっと続いていたわけではありません。

最終的には気持ちの変化を受け入れ、自分なりで工夫しながら駐妻生活を楽しむことができました。

さーや

大変なことはもちろんありましたが、それ以上に得たものが大きかったです!

では、どんなことに取り組んで気持ち前向きになったのか、次にお伝えします。

「うつ」なりかけた時の対処法

読書する女性

人によってメンタル不調から回復するタイミングはさまざまです。

少しでも「何かやってみようかな」と感じるようになったら、これからご紹介することを試してみてくださいね。

好きなことに没頭する

気持ちが沈みがちな時は、自分の好きなことに没頭することで気持ちが落ち着きます。

 マンガや本を読む
 動画を見るゲームをする
 食べたいものを食べる

「ダラダラ過ごしちゃいけないな…」と思いがちですが、そんなことはありません。

少しでも自分がリラックスできる楽しみ方を見つけて、ゆったりと過ごせる時間をつくりましょう

さーや

私も引きこもりがちのときは、好きな動画を見たり読書をしたりして日中を過ごしていました。

一時はスマホゲームに夢中にもなっていましたね。

時間とともに変化を受け入れるようになると、考え方も少しずつ変わっていきます。

気持ちに余裕ができると自然と前向きな気持ちになれるので、ぜひ外に目を向けて興味のあることにチャレンジしてくださいね。

運動をする

意識的に体を動かすことで、体はもちろんのこと心もスッキリ整えることができます。

室内で掃除をしたりストレッチをしたりするだけでも構いません。

ずっと同じ体勢でいると、気持ちだって上向きになれませんよね。

晴れていたら少しでも外に出て、太陽の光を浴びながら近所を散歩してみましょう。

さーや

私は娘を送り出した後、ひとりでそのまま散歩をしたりマーケットに買い物に行ったりしていました。

いつもとちがう行動をすると、好奇心が刺激されて何か始めたくなりますよ。

勉強を始める

日中時間がとれるのであれば、勉強を始めることもおすすめです。

オンライン英会話や語学学校へ通って誰かと話すだけでも、孤独感からは解放されます。

もっと上手に話せるようになりたいと思うようになれば、勉強に没頭することもできますね。

さーや

私はオンライン英会話やESLを通して英語の勉強をしていました。

色々な国の人と話せるので、自分の視野を広げることもできますよ。

また、インターネット環境があれば自宅でオンラインスクールを受講することも可能です。

帰国後に役立つ資格や趣味を極める講座など、幅広いジャンルの勉強ができるのでおすすめです。

大人になってから勉強することは、意外と楽しいもの。

まずは、自分が興味のあるジャンルから勉強を始めてみてはいかがでしょうか?

悩んでいたことを忘れるほど勉強が楽しくなれば、知識も増えるし気持ちも前向きになれるし一石二鳥ですよ。

どこハピでは海外からでも受講可能なオンラインスクール紹介していますので、以下の記事も合わせて参考にしてください。

人に話す・伝える

ひとりで悩みを抱えていては、いつまでたっても不安を解消できません。

自分の悩みを話してみると、駐妻同士であれば意外と同じような悩みを抱えています。

さーや

私も勇気を出して虫の悩みを話してみたら、みんな同じように悩んでいました。

「悩んでいたのは私だけじゃないんだ…」と心からホッとした気持ちは今でも覚えています。

それからは、おすすめの対策方法などが話題になることもありましたよ。

私のような事例もありますので、もし近くに話せる友人や知り合いがいるのであれば、思い切って悩みを話してみてくださいね。

また、モヤモヤした不安や悩みをSNSやブログに投稿するのもおすすめです。

投稿を見てくれた人が、アドバイスをくれたり、話し相手になってくれたりすることもあります。

さらに駐妻同士でつながれば、近くに住んでいた場合は会いに行くこともできますね。

同じような境遇の人同士で情報交換もできるので、孤独になることはありません。

自分の気持ちを整理させるためにも、まずは紙でもスマホでも構わないので悩みや不安を書き出してくださいね。

書き出すだけでも気持ちがスッキリしますよ!

より専門的に話を聞いてもらいたいのであれば、オンラインで受けられるカウンセリングサービスもあります。

ただ話を聞いてもらいたい場合や、しっかりとカウンセリングを受けたい場合まで、用途に合わせてサービスを利用してみても良いですね。

以下にZoomなどのオンライン上で対応可能なカウンセリングサービスをご紹介します。

話すのが苦手な人は、メールチャットでも対応可能なサービスもありますので、参考にしてください。

【オンライン相談可能】主なカウンセリングサービス

サービス名内容費用
海外こころのヘルプデスク駐在経験者や海外在住者の相談員に日本語で相談可能。
メール相談も可。
無料
うららか相談室カウンセラー全員が臨床心理士もしくは国家資格もつ。
海外在住のカウンセラーも多数在籍。
4,800円/1回(50分)
cotree(コトリー)「マッチング診断」で悩みに合ったカウンセラーに相談できる。5,500円/1回(45分)
TALKFULLNESS自分が持っている心の不安に寄りそったカウンセリングが可能。
初回は30分無料
3,300円/1回(30分)
※初回は無料
ココナラちょっとした悩みを気軽に相談できる。1分100円~

まずは自分の気持ちを言葉や文章に表して、今後の駐妻生活をどう過ごしたいのか、一度向き合ってみましょう。

一時帰国して自分を見つめ直す

どうしても今の生活が続けられないようであれば、一時帰国をすることも考えましょう。

一度日本に戻って気持ちが落ち着いたら、今後の生活をパートナーと話し合っても遅くはありません。

さーや

私も1年に1度は必ず帰国していました。

家族や友人と会ったり日本食を買い込んだりと、たくさん予定をつめこんでパワーチャージをしていましたよ。

いちど駐在国から距離を置くと、自分がこれからどうしたいのか、冷静に考えることができます。

パートナーとも一時的に離ればなれになるので、お互いを思い合う気持ちも改めて確認し合えますよ。

自分の気持ちと向き合って最善の選択をしよう!

今回は、駐妻のメンタル不調についてお伝えしました。

駐妻が「うつ」になりやすい原因

・日常生活のストレス
・生活環境のストレス
・日本に帰れないストレス
・仕事ができないストレス

駐妻が「うつ」になりかけた時の対処法

・好きなことに没頭する
・運動をする
・勉強を始める
・人に話す/伝える
・一時帰国をする

駐妻生活はキラキラした一面もあれば、想像以上に過酷な一面もあります。

その中でも今の環境を受け入れられるようになると、フッと気持ちが軽くなるのも事実です

さーや

こんなことに悩んでいたのかと今では笑い話になりますが、当時は本当に追いつめられていました(汗)。

これから駐妻生活を始める人は不安に思うかもしれませんが、新しい環境に飛び込むときは、必ず気持ちの変化がおとずれます。

駐在中の気持ちの変化については、こちらの記事を参考にしてください。

大切なことは、自分で変化の波を受け入れ「今」を楽しめるか。

もし気持ちが沈んでしまったら、ささいなことで良いのでワクワクするものを見つけてみましょう!

自分のペースで駐妻生活での楽しみ方を見つけてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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